三つ星シェフもぞっこん ごちそうになる鰹節
神様や朝廷にも捧げられた 志摩の特産品
古来より伊勢神宮への“神饌”として捧げられ、奈良王朝への献上品にもなっていた、三重県志摩市波切(なきり)の鰹節。もともとこの地はカツオ漁が盛んで、燻し技法で作る鰹節が評判になっていたそうです。そんな伝統の技を今に受け継ぐのが「かつおの天ぱく」。
江戸時代から伝わる 手火山技法でじっくりと燻す
4代目の天白幸明さんが守るのは、江戸中期から伝わる“手火山(てびやま)”と呼ばれる燻し技法。蒸籠にカツオを並べ、1日1時間半ほど、熱風と煙でじっくりと燻していく。この作業を10~15回も繰り返します。漁獲海域や季節によってカツオの質を見極め、火加減を手で調整しながらじっくりと燻すため、極限までカツオの水分を絞ることができるそう。今は全国でも10軒程度しかやっていない、貴重な製法です。
先人達の知恵がつまったウバメガシ
カツオを燻すのは、伊勢志摩地方の里山に生えているウバメガシ。備長炭の原料となる木で、火力が強く、長時間燃え続けるのが特徴。赤々と燃える薪、その遠赤外線効果によって、中心からじっくりと燻すことができます。また、間伐材を使うことで里山の生態系を守り、それが海の豊かさにもつながる…という、先人達の知恵を継承することも天白さんが大切にしていることのひとつです。
小さな立役者が澄んだ美しい出汁を生み出す
燻しが終わると、数か月かけてカビをつけていきます。カツオの脂を分解し、出汁をとった時、澄み切った美しい色と芳醇な香りをもたらしてくれる、小さな立役者。カビをつけては天日で干し、またカビをつける。そんな熟成作業を繰り返し、半年もの時間をかけて、ようやく鰹節ができあがります。
削りたての鰹節でいただく 究極の朝ごはん
天白さんが「これぞ究極の朝ごはん」とおっしゃるのが、土鍋で炊いた白飯に削りたての鰹節をどっさりかけ、お醤油を垂らして、まぜまぜして食べる“おかかごはん”。工房の見学会でふるまうと、そのおいしさに多くの方が驚きの声をあげるそう。出汁をとるだけでなく、主役になる鰹節はミシュラン3つ星レストランほか、多くのプロからも愛されています。
【雪節】 上質の鰹を血抜きし、粉末状に仕上げました。だしの風味を強めたいとき、少量を加えると香り、コクが増します。 【月節】 宗田かつお、むろ鯵を原料に、コク、甘み、香りを十分楽しんでいただける様に仕上げました。うどん、そばなどの麺だし、お味噌汁に最適です。 【花鰹】 お吸い物や、あまり色を付けずに素材を活かしたい煮物に最適です。上品な仕上がりのおだし、一番だしとしてご利用ください。 【てびやま華かつを】 上質な鰹を原料に、長時間の煮出しに堪えられるよう厚く削ることで、深みやコクのあるだしができます。煮込み、うどんだしなど、濃厚なだしをとるときにおすすめです。厚削りで食べ応えがあるので、しょうゆをかけて、そのまま食べるのもおすすめです。 【鬼鰹】 上質な鰹を原料に、長時間の煮出しに堪えられるよう厚く削ることで、深みやコクのあるだしができます。 煮込み、うどんだしなど、濃厚なだしをとるときにおすすめです。軽くあぶってそのまま食べてるのも美味。
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かつおの天ぱく
江戸時代から続く製法を継承した至高のかつお節
三重県で有数の港町・志摩市大王町で、江戸時代に完成した伝統の「手火山製法」を守り、昔ながらの燻し小屋でかつお節を作っています。備長炭の原木となるウバメガシを薪に使い、およそ一カ月かけて鰹を燻し、完成まで半年ほどの時間がかかります。手間と時間をかけて地道につくった”至高のかつお節”をお楽しみ下さい。
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